花の溢れる幸福なダストボックス

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2018.04.21 Sat 霊を注ぎ身を捧ぐ

好んでいた;あの不定形の靄をこそ客体よりも愛していたのだとしたら最低、
そうでない愛を識ったのが随分と遅かったようにおもう。
過去の想起だなんて虚構を重ねる恥かしい営みだよ、
否定されるために恋人を持った訳ではなかった。覚えていた、
覚えているけれども現在の眩しさがかき消す、

数年前から親しんでいた人と電車で乗り合わす、
吹きこぼれるみたいに重ねた時間の温もりを感じ、芽吹く、顔をのぞかせる、
否定しなくてはならない筈はなかった。きちんと生きていたのに。
何への負い目なのでしょうか。
虚構の入り込む隙を与えた、
完璧でなかったことをまだ肯定できない。どこにでも疵はあるに決まっているのに。
完璧ではあれないのに渇望するという疵を受け入れられない。
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2018.03.06 Tue 生き物は死なない

死を希いながら口にする生きるための食べもの、
何度も蘇る、何度も。
わたくしもその鎖に連なって生き延びられたら、未来永劫、
永久に遺る物事。色とりどりに弾けるシャボン玉、浮かぶ、蒼穹に。
いつまでも続く想いが実現すればよい。

2018.02.01 Thu "sans être devenue blanche pour autant"

エロティックな仏文の人がトゥルニエの Pierrot ou Les secrets de la nuit の最後の所、
--- Comme je suis savoureuse! Vous aussi, mes chéris, goûtez, mangez la bonne Colombine! Mangez-moi!
を読み上げて、目線で問いかける。
素晴らしい読み手の前ではテクストは随分と拓かれることだと震えていた。
(そうして、キリストの血と肉。)

"Colombine a pris Colombine dans ses bras au risque de se brûler.
--- Comme je suis belle, comme je sens bon!
dit-elle."
コロンビーヌは、火傷するかもしれない、けれど自らの腕にコロンビーヌを抱いて、こう言ったのです、
何てわたしは美しいの、何てわたしはよい匂いがするのでしょう!

「食べなよ、美味しいわたしを。」
物語としては完璧で、その枠のなかに不幸せな人はいないのだろう。
だが熱く柔らかいコロンビーヌを作ったのは誰、
真っ白になれない筈はないのに。

過去の自然な改竄を厭うことは、もはや些末な動きなのだろうか。

2018.01.27 Sat blind

推移しつつある物事への配慮といたわり。
いっそう閉じてゆけないだろうか、窓の隙間から溶けたわたくしの一部が溢れてしまって疲れる、読むのも。
身に近いところを削いでゆけば、
新たなものが生まれる筈だ。(どうすればよいだろう?)

2017.11.04 Sat 「ふたりは一対の呼吸」

わたしが Orlando Gibbons に出会ったのは People In The Box の「月」 と NICO の 'Afraid' の冒頭に
'Allmande’への参照が見られるのではないかと、そのような言明を受けた とき

体育館で運動する、
知らなかった道を歩む。誰にも見られない花、見つからない紅色の小花と緑色の繁茂。
コスモス畑のなかを踏みいる恋人たちをみた、
細い道に暗い色の車を止めて、白とピンクと黄緑を押し開いてゆく。

元恋人との呼吸は一対ではなかった、
わたくしは幼かったが、熟れる熟れ過ぎる余裕はなかった。
いつか必ず失敗するのに手を伸ばす、
どこにでも不安があり、簡単に安心できる。

夜にみる夢で、堪えきれずにお金を払う前に商品を口にしている。
沢山のアイスクリームとチョコレートとマシュマロと、駄菓子の列の前で、
誰にも咎められない。
目覚めて満足していて、ずっと食欲がない。わたくしの食事はつくづく頭のなかの出来事だと思う。
とても、知覚するのが好きで、
からだと頭の側と、言葉の側があるように思えるのでした。

不在の神を信じているみたいに、あの宗教(ほとんど知らない、)に浸されている思想家たちのように?仄明るいのは希望に貫かれている、から。